【2027年版】変動金利1%超え時代の住宅ローン 変動・固定どちらを選ぶべき?利上げ局面の金利タイプの選び方

日本銀行は2026年10月30日の金融政策決定会合で、政策金利を1.25%程度に据え置きました(賛成8・反対1)。9月の利上げで約31年ぶりの水準になったばかりのため、据え置き自体は想定どおりでしたが、日銀は「基調的な物価上昇率が2%の目標とおおむね整合的な水準になった」との判断を示し、今後も利上げを続ける方針を維持しています。

2027年に住宅ローンを組む方にとっては、「金利は上がっていく」ことを前提にローンを選ぶ時代になりました。「これから家を買うなら変動と固定のどちらが良いのか」「金利が上がったら返済額はどうなるのか」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、2026年11月時点の最新の金利状況と2027年に向けた見通し、変動金利の重要な仕組みである「5年ルール・125%ルール」の注意点、2027年の住宅ローン控除のポイントを踏まえて、後悔しないローン選びの判断軸を分かりやすく解説します。

目次

住宅ローンの金利、何が変わったの?

2026年11月2日時点の要点は、政策金利が1.25%で据え置かれたこと、次回の日銀会合が12月17・18日に控えていること、大手行の11月の変動金利は据え置き・10年固定は4行が引き下げとなったことの3点です。

日本銀行によるマイナス金利解除とその後の段階的な利上げにより、長らく続いた「超低金利時代」は明確な転換期を迎えました。政策金利は2026年9月18日に1.00%から1.25%へ引き上げられ(賛成7・反対2)、約31年ぶりの高い水準となっています。続く10月29・30日の会合では、9月の利上げの影響を見極めるとして1.25%に据え置かれました(賛成8・反対1)。高田創審議委員は1.50%への引き上げを提案しましたが、反対多数で否決されています。

同時に公表された「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、基調的な物価上昇率が2%の物価安定の目標とおおむね整合的な水準になっていると評価されました。2027年度のコア消費者物価の見通しも、前年度比+2.6%へ上方修正されています。日銀は経済・物価の状況に応じて今後も政策金利を引き上げていく方針で、次回の金融政策決定会合は12月17・18日に予定されています。

住宅ローン金利を見ると、2026年11月に適用される大手行の変動金利は、三菱UFJ銀行1.195%・みずほ銀行1.275%・三井住友銀行1.525%と、5行とも前月から据え置かれました。10年固定は、長期金利が9月下旬の高値から低下したことを受けて、大手5行のうち4行が引き下げ、三菱UFJ銀行だけが引き上げています。フラット35の最頻金利は、10月に3.830%と現行制度(2017年10月〜)で最も高い水準を更新しました。

ただし、変動金利はこれで落ち着いたわけではありません。9月18日の日銀の利上げ分は、たとえば三菱UFJ銀行では2026年12月1日から基準金利に反映される予定で(12月分の基準金利は11月30日に発表)、反映の時期は金融機関によって異なります。固定金利が下がった今も、変動金利は今後の反映状況に注意が必要な局面です。

これまでのような「金利は将来もずっと上がらない」という前提でのローン選びは、リスクを伴う時代になりました。最新の金利状況と住宅ローンの代表的な3つの金利タイプの特徴を理解したうえで、適切な返済計画を立てることが重要です。

住宅ローンの基本的な種類

住宅ローンは、大きく「変動金利型」「固定金利型(全期間固定)」「固定期間選択型(当初固定)」の3種類に分かれます。

変動金利型
半年ごとに金利が見直されるタイプです。金利が低い局面では返済額を抑えられますが、金利上昇の影響を受けます。ただし、後述する「5年ルール・125%ルール」により、返済額の急変動は一定程度抑制される仕組みになっています。

固定金利型(全期間固定)
借入時の金利が完済まで変わらないタイプです。代表的な商品がフラット35です。返済額が一定なので長期の資金計画が立てやすく、金利上昇リスクをまったく負わずに済みます。

固定期間選択型
当初3年・5年・10年など一定期間だけ金利を固定し、その後は変動か再固定かを選ぶタイプです。固定期間終了後に金利が上昇していた場合、返済額が大きく変わることがある点に注意が必要です。

フラット35とは?

フラット35は、独立行政法人住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する、長期固定金利の住宅ローンです。借入時の金利が完済まで変わらず、将来にわたって安定した返済計画を立てられることが最大の特徴です。

主な特徴とメリット

借入時の金利が固定されるため、金利上昇リスクをゼロにできます。家計管理がしやすく、子育て費用や老後資金など将来の出費が見込まれる方にも適しています。また、勤続年数や年収の審査基準が一般の銀行ローンより柔軟な面もあり、幅広い層が利用できます。繰り上げ返済の手数料がかからないことも多く、計画的な返済が可能です。

デメリット

フラット35の最頻金利(融資率9割以下・返済期間21〜35年)は、7月3.14%、8月3.29%、9月3.46%と上昇を続け、10月には3.830%(前月比+0.37pt)と現行制度で最も高い水準になりました。大手行の10年固定も、2026年11月時点で3.4〜3.9%台(メガバンク3行)と高い水準にあります。
変動金利と比べると当初の金利は高めになるため、「低金利のうちに多く元金を返せる」という変動金利の恩恵は受けられません。また、一度固定された金利は、市場金利が下落しても変わりません。
※ 金利は金融機関によって異なります。最新の金利は【フラット35】公式サイト(住宅金融支援機構)でご確認ください。

金利に影響する指標

フラット35の金利は、長期金利(主に10年物国債の利回り)に連動します。新発10年国債の利回りは、9月1日に約30年ぶりに3%を超え、9月25日には一時3.115%をつけました。その後は低下し、10月30日の終値は2.770%(前日比-0.065%)でした。長期金利の水準が、固定金利の動きを左右します。

2026年4月の制度改正

2026年4月からは、フラット35の融資限度額が8,000万円から1億2,000万円に引き上げられ、一戸建て住宅の床面積要件も70㎡以上から50㎡以上に緩和されました。あわせて、借換え融資でも「フラット35子育てプラス」が利用できるようになっています。都市部の住宅価格上昇を背景とした改正で、これまで借入額の上限がネックだった方にとっては選択肢が広がっています。
出典:国土交通省 報道発表(令和7年12月23日)

住宅ローン金利と政策金利の比較表(2024年 vs 2026年)

住宅ローンを選ぶ際、固定金利と変動金利の違いが返済額に与える影響は非常に大きいです。

項目2024年9月時点2026年11月時点トレンド
変動金利
(適用・主要行)
0.3〜0.5%台メガバンク3行平均 1.332%(11月は5行とも据え置き)
三菱UFJ 1.195%/みずほ 1.275%/三井住友 1.525%
↑ 上昇
12月以降さらに反映の見込み
10年固定金利1.5%前後メガバンク3行平均 3.663%(前月比-0.120pt)
三菱UFJ 3.890%(+0.140pt)/みずほ 3.400%(-0.200pt)/三井住友 3.700%(-0.300pt)
↑ 2年前より大幅に高い水準
11月は長期金利の低下で前月比は低下
フラット35
(全期間固定)
1.8%前後3.830%(10月の最頻金利)
現行制度(2017年10月〜)で最高
↑ 急上昇
過去最高を更新
日銀政策金利0.25%
(利上げ直後)
1.25%(10月30日会合で据え置き、賛成8・反対1)
9月18日に1.00%から引き上げ
↑ 上昇
約31年ぶりの高水準
10年国債利回り
(長期金利)
0.8〜0.9%台2.770%(10月30日終値)
9月25日に一時3.115%(約30年ぶりの高水準)
↑ 2年前より大幅に高い水準
10月以降は低下

※ 金利はすべて参考値です。実際の適用金利は審査・条件により異なります。
※ 変動金利・10年固定金利は、各行の新規借入向け最優遇金利(2026年11月適用分)をメガバンク3行(三菱UFJ・みずほ・三井住友)で単純平均した値です。各行の最新金利は公式サイトでご確認ください。
※ フラット35は2026年10月の最頻金利(融資率9割以下・返済期間21〜35年・新機構団信付き)です。

状況のまとめ

変動金利の動向

2026年11月時点で、メガバンク3行の変動金利(最優遇)の平均は1.332%です。10月にはみずほ銀行が1.025%から1.275%へ引き上げ、11月は大手5行とも据え置きました。かつての0.3〜0.4%台からは、わずか1〜2年で大きく様変わりしました。

返済額への反映には時間差があります。多くの金融機関では、金利の見直し(半年ごと、または毎月)と、返済額の見直し(5年ごと)が別々のタイミングで行われます。すでにお借入れ中の方の適用金利は、見直しの基準日(4月・10月など)を経て、さらに半年ほど遅れて反映されるのが一般的です。たとえば6月16日の利上げ分は2027年1月返済分から、9月18日の利上げ分は2027年4月の基準日を経て7月返済分から変わる金融機関が多いと見られます。なお、5年ルールの対象となる方は毎月の返済額は変わりませんが、返済額のうち利息の割合が増えます。ご自身の契約の見直し時期は、金融機関から届く「ご返済のお知らせ」で確認できます。

新規借り入れや借り換えを検討されている方は、日銀の追加利上げが続く可能性も織り込んだ返済計画を立てておくことをお勧めします。

固定金利との差

メガバンク3行の10年固定金利(最優遇)は11月時点で単純平均3.663%、フラット35は10月時点で3.830%です。変動金利(同1.332%)との差は、10年固定で約2.33pt、フラット35で約2.50ptとなります。

「変動の方が当初の金利は低い」という構図は変わりませんが、変動金利自体も上昇局面にあります。「当初の金利差メリットをいつまで享受できるか」という視点での比較検討が、これまで以上に重要になっています。

次回利上げの見通し

10月30日の会合では、政策金利は1.25%で据え置かれ、基調的な物価上昇率が2%目標とおおむね整合的になったとの判断が示されました。植田総裁は記者会見で、利上げの判断は次回会合を含めて毎回の会合で点検していくと述べ、12月会合での利上げに含みを残しました。一方で、基調的な物価上昇率の2%での「定着」にはまだ至っていないとの認識も示しており、12月の利上げを予告する内容ではありませんでした。

民間の予測には幅がありますが、たとえば第一ライフ資産運用経済研究所は、10月30日の会見前の時点で、12月に1.50%、2027年3月に1.75%、6月に2.00%へと、約3カ月間隔で引き上げられるとの予想を示しています。賃金の動向(2027年の春闘など)や、原油価格・為替の動きも、日銀の判断材料になります。次回の12月17・18日の会合の結果は、日本銀行の公式サイトでご確認ください。

出典:日本銀行 金融政策決定会合

金利の違いが返済額に与える影響

借入額3,000万円・返済期間35年の場合、2026年10月時点のメガバンク3行平均の変動金利(1.332%)では、月々の返済額は約89,000円です。これが1.832%(+0.5%)まで上昇すると約97,000円、2.332%(+1.0%)では約105,000円と、毎月の負担が段階的に増えていきます。一方、10年固定(メガバンク3行平均3.783%)では月々約129,000円、フラット35(3.830%:条件(融資率9割以下・返済期間21〜35年の最頻金利))では約130,000円となり、変動金利との差は月4万円前後にのぼります。

金利タイプ適用金利月々の返済額総返済額支払利息の合計
変動金利(現在水準)
2026年11月・メガバンク3行平均
1.332%89,407円3,755万円755万円
変動金利(+0.5%上昇想定)要注意1.832%96,812円
▲ +7,405円/月
4,066万円1,066万円
変動金利(+1.0%上昇想定)注意2.332%104,566円
▲ +15,160円/月
4,392万円1,392万円
10年固定(メガバンク3行平均)
固定・11月
3.663%126,837円
▲ +37,430円/月(変動比)
5,327万円2,327万円
フラット35(全期間固定)
固定・10月
3.830%129,791円
▲ +40,384円/月(変動比)
5,451万円2,451万円

※ 借入額3,000万円 返済期間35年 元利均等返済(ボーナス払いなし)
※ 変動金利の「上昇想定」は、現在水準から金利が上昇した場合の試算(金利が一定のまま35年間続く前提)です。実際の返済額は5年ルール・125%ルールにより段階的に変動します。
※ 変動金利(1.332%)は、2026年11月適用の三菱UFJ銀行1.195%・みずほ銀行1.275%・三井住友銀行1.525%の単純平均です。9月18日の日銀利上げ分は含まれておらず、反映時期は金融機関により異なります。
※ 10年固定(3.663%)は、三菱UFJ銀行3.890%・三井住友銀行3.700%・みずほ銀行3.400%の単純平均です。表は35年間同じ金利が続くと仮定した試算で、実際の10年固定は固定期間終了後に金利が変わります。
※ 諸費用(保証料・融資手数料・団信保険料等)は含みません。実際の適用金利は審査・条件により異なります。最新の金利は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

今後の経済動向を踏まえた金利選択のポイント

どちらを選択するかは、将来の金利動向の予測や、各家庭の返済計画に応じて判断する必要があります。ここでは、さまざまな経済動向を踏まえて、どちらの金利を選択した方が良いかの判断材料となるケースをご紹介します。
住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者調査(2026年1月調査)」では、金利タイプは「変動型」が75.0%と依然として多数派ですが、前回(2025年4月調査)の79.0%から4.0ポイント低下し、固定期間選択型(14.9%)・全期間固定型(10.1%)がそれぞれ増加しています。金利上昇が実際の選択行動に影響を与え始めています。

変動が向いている人

短期間での返済を想定している方、または手元に繰り上げ返済の原資になる貯蓄・資産がある方には、変動金利の低い初期コストが有利に働きます。また、5年ルールによる経過観察期間中に繰り上げ返済を積極的に行い、元金を早期に減らす戦略が取れる方にも適しています。重要なのは、「金利が仮に1.5〜2.0%まで上昇しても返済を続けられるか」を事前にシミュレーションしておくことです。

固定(フラット35含む)が向いている人

収入が安定しにくい自営業・フリーランスの方、育児・介護などで今後の支出増が見込まれる方、または「毎月の返済額が変わらないことで安心感を得たい」という方には固定金利が適しています。また、これから35年ローンを組む場合、借入当初の10〜15年で多くの利息を支払う仕組み上、この期間を低変動金利で過ごせるかどうかが総返済額を大きく左右します。固定金利は割高に見えても、返済計画の「確実性」という価値があります。

ミックスローンという選択肢

変動・固定どちらにするか迷う場合、借入額を二分して両方のタイプを組み合わせる「ミックスローン」も一つの方法です。金利上昇のリスクをヘッジしながら、変動金利の低コストメリットも享受できます。

変動金利の重要な仕組み 5年ルールと125%ルール

変動金利を検討するうえで、必ず理解しておきたいのが「5年ルール」と「125%ルール」です。これらは返済者を守る安全弁ですが、同時に「知らないと怖い落とし穴」でもあります。

5年ルールとは

変動金利型の金利は、多くの金融機関で半年ごとに見直されます(三菱UFJ銀行のように毎月見直す運用の金融機関もあるため、契約先の見直し頻度は必ず確認してください)。一方、毎月の返済額が見直されるのは5年ごとです。
つまり、金利が上昇しても、5年間は毎月の返済額が変わりません。急な家計への打撃を防ぐための仕組みですが、裏を返すと「金利が上がっているのに返済額は変わっていない」という状態が最長5年間続くことを意味します。

125%ルールとは

「125%ルール」とは、金利が大きく上昇しても、5年後の見直しで月々の返済額の上昇率が125%を上限とするルールです。たとえば月々の返済額が10万円の場合、5年後の見直しタイミングでも12.5万円を超えて返済額が上がることはありません。

5年ルール
借入時の月々返済額
89,407円
金利が上昇しても5年間は変わりません。
5年後に金利2.332%へ上昇した場合の必要返済額は102,488円です。
返済額が変わらない間も、利息の割合が増え、元金の減りが遅くなります。
125%ルール
借入時の月々返済額
89,407円
5年後の返済額の上限(×1.25倍)は111,758円です。
急上昇は防げますが、抑えられた分は免除されるわけではなく、元金の減りが遅れてローン残高が本来より多く残ります。

前提:借入3,000万円・35年・変動金利1.332%でスタート → 5年後に金利が上昇した場合

金利シナリオ5年後の本来の必要返済額125%上限(キャップ後)借入時との月額差5年後残高(概算)
現在のまま(1.332%維持)89,407円-±0円約2,652万円
5年後に1.832%へ上昇95,814円111,758円+6,407円/月約2,652万円
5年後に2.332%へ上昇102,488円111,758円+13,082円/月約2,652万円
5年後に2.832%へ上昇109,425円111,758円+20,018円/月約2,652万円
5年後に3.332%へ上昇
※ 急激な上昇シナリオ
116,618円111,758円(キャップ発動)+22,351円/月約2,652万円
「未払利息」が発生するケースに注意
金利が急激に上昇し、本来の利息額が125%上限の返済額を上回ると「未払利息」が発生します。未払利息は元金に上乗せされ、「返済しているのにローン残高が増える」状態になる可能性があります。ソニー銀行・SBI新生銀行・PayPay銀行などネット銀行の一部には5年ルール・125%ルール自体が適用されないため、金利上昇が即座に返済額へ反映されます。契約前に必ずご確認ください。

※ 5年後残高は、変動金利1.332%・元利均等返済で60回返済後の概算値です。5年後に金利が変わった後の返済期間は30年として計算しています。
※ 1.332%は、2026年11月適用の三菱UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行の最優遇金利の単純平均です。
※ 5年ルール・125%ルールは金融機関によって適用有無が異なります。契約前に必ずご確認ください。上記はすべて試算値です。

「守られている」ではなく「先送りされている」

ここが最も重要なポイントです。5年間は返済額が変わらないということは、金利が上昇していると返済額に占める利息の割合が多くなり、その分元金が減りにくくなるというデメリットがあります。元金の減りが遅いと、結果的に総返済額も増えることになります。

さらに深刻なのが「未払利息」の問題です。毎月の返済額がその月の利息分すら賄えない状況になると、不足分は未払利息として処理され、ローン残高に上乗せされます。未払利息が発生しているということは、元金の返済が全く行われていないことでもあります。

つまり5年ルール・125%ルールは、急激な家計負担を避けるための緩衝材ではありますが、あくまで激変緩和措置であり、金利上昇による負担増を免れるものではありません。「返済額が増えていないから大丈夫」と安心してしまうのは、危うい判断となります。

今後どこまで上がるのか?金利見通し

2026年11月時点で、メガバンク3行の変動金利(最優遇)は1.195%〜1.525%(平均1.332%)です。9月18日の日銀利上げ分がこれから基準金利に反映されていくため、12月以降の動きに注意が必要です。日銀の推計をもとにした名目の中立金利は1.1〜2.5%程度とされ、9月の利上げで政策金利(1.25%)はその推計レンジの下限を上回りました。日銀は9月に、利上げの間隔をこれまでの約半年から3カ月に縮めており、今後の利上げペースは物価と為替の動向次第です。だからこそ、「5年後の返済額がいくらになるか」を今から試算しておくことが重要です。

金利タイプ2024年9月2026年11月(現在)今後の注目点
変動金利
(主要行・最優遇)
0.3〜0.5%台メガバンク3行平均 1.332%
11月は5行とも据え置き
9月18日の日銀利上げ分が、12月以降の基準日を経て順次反映される見込み
10年固定金利1.5%前後メガバンク3行平均 3.663%
(前月比-0.120pt)
長期金利の動き次第。11月は低下したが、2年前より高い水準
フラット35
(全期間固定)
1.8%前後3.830%(10月)
現行制度で最高
機構債の利率と長期金利に連動。毎月の公表で確認
日銀政策金利0.25%1.25%
(10月30日に据え置き)
12月17・18日の会合で追加利上げがあるか
10年国債利回り
(長期金利)
0.8〜0.9%台2.770%(10月30日終値)米国の長期金利、原油価格・為替、財政への見方が影響

※ 変動金利は各行の最優遇金利(新規借入向け、2026年11月適用分)です。メガバンク3行(三菱UFJ・みずほ・三井住友)の単純平均で、実際の適用金利は審査・条件により異なります。
※ 10年固定は、三菱UFJ銀行3.890%・三井住友銀行3.700%・みずほ銀行3.400%の単純平均です。
※ 「今後の注目点」は参考情報であり、将来の金利を保証するものではありません。最新の適用金利は各行公式サイトでご確認ください。

金利動向は流動的であり、今後の情勢次第で見通しが変わる可能性がある点にご留意ください。

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2027年に向けて押さえておきたいスケジュール

2027年に住宅ローンを組む方、すでに変動金利で返済中の方が、あらかじめ知っておくと安心な日程を整理しました。金利は日銀の会合だけでなく、金融機関の基準日や税制の期限によっても影響を受けます。

時期主な出来事住宅ローンとの関わり
2026年11月30日〜12月1日12月の住宅ローン金利の発表。三菱UFJ銀行は12月1日から変動金利の基準金利を見直し9月の利上げ分が新規借入の変動金利に反映されます
2026年12月17・18日日銀金融政策決定会合追加利上げの有無が変動金利・固定金利の双方に影響します
2027年1月6月の利上げ分が、多くの金融機関で既存の借入分に反映される見込み適用金利が上がります(5年ルールの対象の方は返済額は変わらず、利息の割合が増えます)
2027年春春闘の結果が出そろう賃金の動向は、日銀の利上げ判断の材料の一つです
2027年4月日銀が国債買入れの減額を停止し、月間2兆円程度の買入れとする計画長期金利を通じて固定金利に影響します
2027年4月〜7月9月の利上げ分が、見直しの基準日(4月)を経て7月返済分から反映される金融機関が多い見込み返済中の方の適用金利が変わります
2027年12月31日新築の省エネ基準適合住宅の経過措置の基準日(建築確認)2028年1月以降に建築確認を受ける省エネ基準適合住宅(新築)は、原則として控除の対象外になりますが、2027年12月31日までに建築確認を受けた住宅、または2028年6月30日までに建築された住宅は、借入限度額2,000万円・控除期間10年で対象になります

日本銀行は、2027年の金融政策決定会合の日程も公表しています。展望リポートは1月・4月・7月・10月の会合で公表されます。

回会合の日程(2027年)展望リポートの公表
1月1月21日(木)・22日(金)あり(1月22日)
3月3月17日(水)・18日(木)-
4月4月27日(火)・28日(水)あり(4月28日)
6月6月10日(木)・11日(金)-
7月7月21日(水)・22日(木)あり(7月22日)
9月9月21日(火)・22日(水)-
10月10月28日(木)・29日(金)あり(10月29日)
12月12月16日(木)・17日(金)-

出典:日本銀行「2027年の金融政策決定会合等の日程」(2026年7月31日公表)
日本銀行「長期国債の買入れ計画の決定に関する件」(2026年6月15・16日)

変動金利・固定金利、どちらを選ぶべきか

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※ 金利上昇シナリオは、5年後に金利が上昇した場合の、残りの返済期間での必要返済額です。5年ルール・125%ルールにより、実際の返済額は段階的に変動します。
※ 初期金利は、2026年11月適用の大手3行(三菱UFJ・みずほ・三井住友)の最優遇金利の平均です。実際の適用金利は審査・条件により異なります。

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住宅ローンを選ぶ際のポイント ──「想定外」を味方につける選び方

住宅ローン選びで最も大切なのは、金利の低さではありません。「人生の予期せぬ変化に、どれだけ柔軟に対応できるか」という視点です。実際にお客様が直面している、見落としがちなリスクとその対策を解説します。

「ペアローン」の罠:夫婦どちらかが働けなくなった時

夫婦共働きを前提に、二人で別々のローンを組む「ペアローン」を選ぶご家庭もいらっしゃいます。借入額を増やせるメリットがある一方で、二人で別々のローンを組むということは、「二人の収入が、完済まで(例えば35年間)続くこと」が前提になっています。
どちらかが、病気、ケガ、リストラ、そして出産・育児などの理由で、収入が減ったり、途絶えたりした瞬間、その片方のローン返済が家計全体を圧迫します。もし、その際にもう一方がその分の返済まで肩代わりしようとすれば、金利上昇中の現状では家計が苦しくなりかねません。団信(団体信用生命保険)は、通常はそれぞれのローンに対して適用されるため、片方に万が一のことがあっても、もう一方のローンはそのまま残ります。なお、一方に万が一のことがあると両方のローン残高が0円になる「ペア団信」を用意する金融機関もあります(商品名は金融機関により異なります)。ペアローンを検討する際は、取り扱いの有無と上乗せ金利を確認しましょう。

スタイリッシュな対策
私たちは、まず「二人合算での上限額」でローンを組むことはお勧めしていません。「どちらか片方の収入だけ(例えば夫だけ)でも、家計が回る借入額」に抑え、もう片方のローン(妻のローン)は早期完済を目指したり、貯蓄に回したりする計画をご提案します。

「退職金で完済」という計画の危うさ

「定年時に残ったローンは退職金で払えばいい」というプランは、会社の業績悪化や制度変更で、会社の業績や退職金制度の変更によって、想定していた退職金が減額される可能性もあります。また、退職金をすべて完済に充ててしまうと、老後の医療費や介護費などに備える資金が不足するおそれがあります。

スタイリッシュな対策
「退職金はあくまで余剰資金」と考え、現役時代の給与だけで完済、もしくは無理なく返済し続けられる返済計画を立てましょう。また、50代での「住み替えによる住宅ローンの圧縮」や、団体信用生命保険(団信)の保障内容を充実させることで、万が一の際にも家族に負担を残さない出口戦略を一緒に練り上げます。

団信・手数料・付帯サービスの「見えないコスト」

「金利1.2%」と「金利1.3%(がん保障付き)」、どちらがおトクか即答できますか?低金利だけに目を奪われ、事務手数料や、いざという時の保障(がん・脳卒中・急性心筋梗塞など)を軽視してしまうことがあります。月々数千円の金利差を気にする一方で、数十万円にのぼる手数料や、万一の際にローン残高が0円になる保障の価値を見逃さないようにしましょう。

スタイリッシュな対策
私たちは、銀行ごとの「事務手数料」「保証料」「団信の特約料」をすべて合算した「総支払額」で返済シミュレーション表を作成します。お客様の健康状態や家族構成に合わせ、最も「守りが固い」ローンを、数ある金融機関の中から見極めます。

住宅ローン控除を味方につける

住宅ローン控除は、年末時点のローン残高(借入限度額まで)の0.7%を所得税から控除できる制度で、所得税から引ききれない分は住民税からも一定額まで控除されます。2026年度税制改正により、適用期限は2030年12月31日入居分まで5年間延長されました。一方で、省エネ性能の要件は年々厳しくなっています。

新築の場合、借入限度額は住宅の省エネ性能によって決まります。長期優良住宅・低炭素住宅は4,500万円(子育て世帯・若者夫婦世帯は5,000万円)、ZEH水準省エネ住宅は3,500万円(同4,500万円)、省エネ基準適合住宅は2026〜2027年入居で2,000万円(同3,000万円)です。控除期間はいずれも13年です。子育て世帯・若者夫婦世帯とは、19歳未満のお子さんがいる世帯、または夫婦のどちらかが40歳未満の世帯を指します。省エネ基準適合住宅(等級4)はあくまで最低ラインであり、控除メリットを大きくしたい場合はZEH水準以上の住宅を検討することが重要です。

2027年の計画で特に押さえたいのが、2028年以降に入居する新築の省エネ基準適合住宅は、原則として控除の対象外になる点です。ZEH水準以上の性能が事実上の条件となります。ただし、2027年12月31日までに建築確認を受けた住宅、または登記簿上の建築日付が2028年6月30日までの住宅には経過措置があり、2028年から2030年に入居する場合でも、借入限度額2,000万円・控除期間10年で控除を受けられます。建築予定の住宅がどの区分に当たるかは、契約前に必ず確認しましょう。また、中古住宅でも、省エネ性能の高い住宅は2026年入居分から借入限度額と控除期間(13年)が拡充されています。

この控除期間中に積極的な繰り上げ返済を行うと、残高が減ることで控除額も減少します。変動金利で「元金を早く減らしたい」と考える方は、住宅ローン控除の残り期間と繰り上げ返済のタイミングを合わせて考えることが節税につながります。なお、当社サイトの関連記事も参考にしてください。

▶ 住宅ローン減税はこう変わる!税制改正の全ポイントを徹底解説
▶ 住宅ローン控除を確実に受けるためのポイント

住宅ローンの借り換え

すでに住宅ローンを返済中の方にとって、金利上昇局面で見直したいのが借り換えです。2〜3年前に10年固定や長期固定で借り入れた方の中には、現在の変動金利水準よりも高い金利で返済を続けているケースがあります。

借り換えとは、現在契約している住宅ローンを別の金融機関のローンに切り替えることです。金利差が生まれていれば、月々の返済額と総返済額を両方削減できる可能性があります。一般的に、借り換えのメリットが出やすい条件は、残りのローン残高が1,000万円以上、残りの返済期間が10年以上、現在の適用金利と借り換え後の金利の差が0.3%以上の3つです。

ただし、借り換えには諸費用がかかります。これが原因で借り換えをためらう方が非常に多いのが現状です。「月々の削減額で諸費用を何年で回収できるか」=損益分岐点を必ず計算したうえで判断しましょう。なお、変動金利は新規借入と借り換えで適用金利が異なる金融機関があります。以下の試算は、三菱UFJ銀行の「お借り換え」の最優遇金利(2026年11月適用)で計算しています。益分岐点を必ず計算したうえで判断しましょう。以下の試算表を参考にしてください。

ケース A 残高2,000万円・残20年
現在の月々返済(固定1.5%)
96,509円
↓
借換後の月々返済(変動1.245%)
94,181円
総削減額(概算)約56万円
月々 2,328円 × 240回
ケース B 残高2,500万円・残25年
現在の月々返済(固定1.5%)
99,984円
↓
借換後の月々返済(変動1.245%)
97,017円
総削減額(概算)約89万円
月々 2,967円 × 300回
ケース C 残高3,000万円・残30年
現在の月々返済(固定1.5%)
103,536円
↓
借換後の月々返済(変動1.245%)
99,905円
総削減額(概算)約131万円
月々 3,631円 × 360回

借り換え諸費用の回収期間(損益分岐点)
諸費用50万円を想定した場合

ケース月々の削減額回収期間諸費用を差し引いた削減額
ケース A(残高2,000万)2,328円約17.9年で回収約6万円
ケース B(残高2,500万)2,967円約14.0年で回収約39万円
ケース C(残高3,000万)3,631円約11.5年で回収約81万円

※ 借り換えのメリットは一般的に「残高1,000万円以上・残期間10年以上・金利差0.3%以上」が目安とされています。
※ 上記はすべて試算値(元利均等返済・ボーナス払いなし)です。実際のご状況に合わせたシミュレーションは当社FP相談にてご対応いたします。
※ 現在の金利(10年固定 1.5%)→ 借換後(変動 1.245%)の試算です。1.245%は2026年11月適用の三菱UFJ銀行「お借り換え」の最優遇金利で、審査結果や優遇条件によっては、これより高い金利になります。金利が高くなるほど、回収期間は長くなります。
※ 変動金利は今後上昇する可能性があり、将来の返済額が増加するリスクがあります。9月18日の日銀利上げ分は、金融機関ごとに時期が異なりますが、12月以降順次反映される見込みです。

ご自身の条件での借り換えシミュレーションは当社で

残高・残期間・現在の金利をお知らせいただければ、損益分岐点まで含めて無料で試算します。大和市・神奈川県央エリアの方はお気軽にスタイリッシュホームまでお問い合わせください。

▶ 借り換え相談を申し込む

金利の選択に迷ったら当社にお任せください

住宅ローン選びは、「低金利が続く」という前提が崩れた今、これまで以上に慎重な判断が求められます。5年ルール・125%ルールの落とし穴、固定・変動の損益分岐点、繰り上げ返済と住宅ローン控除のバランス——これらを一人で整理するのは簡単ではありません。

スタイリッシュホームでは、大和市・綾瀬市・座間市・海老名市・横浜市瀬谷区エリアを中心に、お客様一人ひとりのライフプランに合わせた住宅ローン相談を承っています。ファイナンシャルプランナー(FP)によるシミュレーションも無料でご対応可能です。

どの金融機関の、どの金利タイプの住宅ローンを選ぶかは金利とは別の問題です。表面上の金利だけでなく、保証料・手数料・団信の保障内容・繰り上げ返済の条件など、総合的なコストと条件を複数の金融機関で比較することが重要です。
金利上昇局面では、借り入れ後に「こんな条件があったのか」と気づいても手遅れになりやすいため、申し込み前の事前確認がとくに大切です。以下のチェックリストを使って、抜け漏れのない比較検討を進めてください。

チェックが完了したら、不明点や迷っている点をまとめてお持ちいただくと、スムーズに進めることができます。

金融機関・ローン比較チェックリスト

申し込み前に、必ず確認しておきたいポイントを整理しましょう。チェックボックスをクリックすると進捗が記録されます。全項目を確認できたら、専門家への相談が最も効果的なタイミングです。
📋変動金利を検討中の方
  • 5年ルール・125%ルールの適用有無を確認した
  • 金利が1.5〜2.0%に上昇しても返済できるかシミュレーション済
  • 繰り上げ返済の手数料・最低返済額を確認した
  • 適用金利(基準金利-優遇幅)の内訳を把握した
  • 団信(死亡・がん・三大疾病)の保障内容を比較した
確認の進捗0 / 5
📋固定金利を検討中の方
  • 全期間固定(フラット35)か、期間固定かを決めた
  • 固定期間終了後の金利・返済額をシミュレーションした
  • フラット35の技術基準(省エネ・耐震等)を満たすか確認した
  • 保証料の有無・融資手数料の総額を比較した
  • 住宅ローン控除と繰り上げ返済のタイミングを整理した
確認の進捗0 / 5
🔄借り換えを検討中の方
  • 現在の残高・残期間・適用金利を確認した
  • 借り換え諸費用(手数料・登記費用)を試算した
  • 損益分岐点(諸費用の回収年数)を計算した
  • 複数の金融機関に仮審査を申し込んだ(または予定)
  • 住宅ローン控除の残り期間への影響を確認した
確認の進捗0 / 5
✅全員が確認すべきポイント
  • 3社以上の金融機関で金利・条件を比較した
  • 返済負担率が年収の25%以内に収まるか確認した
  • 団信の保障内容(がん・三大疾病等)を複数行で比較した
  • 子の教育費・老後資金など将来の大きな支出を試算した
  • FP・専門家に相談して総合的なライフプランを確認した
確認の進捗0 / 5

チェックリストを確認したら、次は専門家に相談を

スタイリッシュホームでは、ファイナンシャルプランナー(FP)による
住宅ローン相談・借り換えシミュレーションを無料で承っています。
大和市・綾瀬市・座間市・海老名市・横浜市瀬谷区エリアの方はお気軽にどうぞ。

「変動と固定、どちらが自分に合っているかわからない」「金利がさらに上がる前に決断すべきか迷っている」——そんな方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

※本記事は2026年11月2日時点での情報を元に更新しています。次回の日銀金融政策決定会合(12月17日・18日の予定)の結果は、日本銀行の公式サイトでご確認ください。

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