
住宅のリフォームやリノベーションを検討する際、ぜひ押さえておきたいのが「補助金」や「助成金」です。制度を上手に活用することで、自己負担を抑えながら、住まいの快適性・安全性・資産価値を高めることができます。
実際に制度を利用したケースでは、浴室のバリアフリー改修で18万円、給湯器交換で10万円の補助を受けた例があります。中には、水回りやキッチン、内装など複数箇所のリフォームで、最大60万円近くの補助を受けた家庭もあり、複数の制度を組み合わせれば、リフォーム総費用を20%以上削減できたケースもございます。
また、補助を前提にすることで、同じ予算でもワンランク上の設備や仕様を選べる可能性が広がります。私たち不動産業者の立場から見ても、補助金の有無はお客様の満足度に大きく影響します。実際に「補助金を活用できたことで、同じ予算でもワンランク上の設備を選べた」「将来の売却を見据えた性能向上が実現できた」といった声を多くいただいてきました。
2026年度も、国・自治体ともに省エネ化、バリアフリーを軸としたリフォーム支援を継続する方針が示されています。但し、ほとんどの制度は予算上限があり、申請が集中すると早期終了するケースも少なくありません。
だからこそ重要なのが「情報収集と早めの行動」です。
本記事では、2026年度に利用が見込まれる主要な補助金制度と、神奈川県・県央エリア各市の制度を中心に、対象工事や注意点をわかりやすく解説します。
代表的な補助金制度と特徴
国の代表的な補助金制度と対象リフォーム(2026年度)
2026年度も、以下のような全国共通の補助金制度が継続されます。各事業の予算ごとに、それぞれ補助金申請額が予算上限(100%)に達し次第、交付申請(予約含む)の受付を終了します。
| 制度名 | 対象工事費の上限 | 申請期間(予定) |
|---|---|---|
| 介護保険リフォーム | 20万円/戸 (1〜3割は自己負担) | 随時(事前相談必要) |
| 給湯省エネ2026事業 | 最大17万円/台 (エネファームの場合。エコキュートは最大10万円、ハイブリッド給湯機は最大12万円) | 4月~年末まで |
| 先進的窓リノベ2026事業 | 最大100万円/戸 | 3月31日~年末まで |
※介護保険リフォームの「20万円」は、対象となる工事費の支給限度基準額(上限)です。実際に給付されるのは、所得に応じた自己負担割合(1〜3割)を除いた額となり、1割負担の方でも実際の受取額は最大18万円が目安となります。
2026年度も引き続き、バリアフリー工事「介護保険リフォーム」や、大規模な工事に適用される断熱窓や玄関ドアの改修で最大100万円が支給される「先進的窓リノベ2026事業」が重点的に支援される傾向にあり、特に中古戸建てに関するリフォームが手厚くなると想定されます。
長期優良住宅化リフォーム推進事業
既存住宅の性能向上リフォームに対する国の補助制度です。 令和7年度は最大210万円/戸の補助が実施されましたが、同事業は令和7年度分をもって終了し、令和8年度(2026年度)の実施は見込まれていません。同様の性能向上リフォームをご検討の場合は、後継とされる「みらいエコ住宅2026事業」(国土交通省・経済産業省・環境省)をご確認ください。
※本制度の令和8年度以降の取り扱いについては情報源によって記載に差があり、本記事執筆時点で確定情報とは言い切れません。ご検討の際は、必ず国土交通省の公式発表で最新の実施状況をご確認ください。
また国の制度に加えて、自治体が独自に設けている補助金もあるため、必ず地域の最新情報も確認しておきましょう。
補助金の対象となる主なリフォーム工事
補助金制度では、以下のような工事が対象になる傾向があります。
| リフォームの種類 | 主な工事内容 | 活用できる補助金制度 |
|---|---|---|
| 介護・バリアフリー | 手すり設置、段差解消、 引き戸化 | 介護保険住宅改修 |
| 省エネ・脱炭素 | 断熱窓、給湯器、 節水トイレ、太陽光発電 | 国・県・市の省エネ補助 |
| 耐震補強 | 耐震診断、補強、改修、 ブロック塀撤去 | 国・自治体制度 |
| 一般住宅改修 | 間取り変更、防犯対策 | 市町村独自制度 |
国から100%の助成金を受けて防音リフォームが可能なケース
中古住宅を購入した後、防衛省の制度を利用すれば、「壁・天井」「サッシの交換(二重サッシ化)」「換気扇の設置」「空調機(エアコン)の設置」などの工事を、条件(建築年月日や指定区域)を満たせば、原則として自己負担なし(100%補助)で実施可能です。
但し、限度額を超える仕様や、防音と関係のないリフォームを同時に行う場合は自己負担が発生します。
※対象となる地域が指定されています。限度額に制限がありますが、防音工事の大部分がカバーされます。申し込み期限があるので詳しくは防衛省の公式サイトをご確認ください。
神奈川県・神奈川県央エリアのリフォーム/リノベ補助金
神奈川県の補助制度(2026年度)|既存住宅省エネ改修事業費補助金 ※受付終了
神奈川県では2026年度も、「神奈川県既存住宅省エネ改修事業費補助金」として既存住宅の省エネ改修を支援する補助制度が継続される見込みです。
国が指定する断熱窓や玄関ドアを必ず含む改修工事を行うことが条件で、戸建・マンションを問わず対象になります。補助額は工事費の3分の1・上限15万円です。
2026年度の申請受付期間は2026年5月11日(月)~10月30日(金)でしたが、申請額が予算額に達する見込みのため、6月8日(月曜日)分(電子申請は6月8日23時59分受付完了分まで、郵送は6月8日消印分まで)をもって申請を締め切りました。
6月8日(月曜日)分(電子申請は6月8日23時59分受付完了分まで、郵送は6月8日消印分まで)までの申請については抽選を行わず、すべての申請について確認を行います。
※交付決定を意味するものではありませんのでご注意ください。交付決定となった場合は、申請者本人にのみ交付決定通知を郵送します。
(交付決定の通知前に着手した場合は、補助金交付の対象となりません。審査には2か月程度かかることがありますが、交付決定が間に合わない場合は、着手を後ろ倒しにしていただく必要があります)
参考記事:2026年度 神奈川県 既存住宅省エネ改修事業費補助金
神奈川県央エリア各市の制度(2026年度の傾向)
大和市|断熱改修/不燃化・バリアフリー改修
断熱材や窓、ガラス、玄関ドアの交換が対象で、補助額は工事費の3分の1、上限は戸建て住宅で120万円、集合住宅で15万円となっています。玄関ドアについては戸建で5万円、集合住宅で15万円(玄関ドアを含めて改修する場合は上限20万円)が上限です。
申請期間:2026年4月10日~2027年1月29日
補助金交付申請書により、先着順で受付けます。郵送の場合は、窓口到着日が提出日となります。提出書類に不備・不足がある場合は、不備・不足の解消した日が提出日となります。窓口にお持ちいただいても、その場で不備・不足の有無について確認できないことがあります。
申請件数が予算に達した場合は、募集期間中でも募集を終了することがあります。
綾瀬市|再エネ・省エネ設備導入
太陽光発電や省エネ設備導入への補助は、2026年度も継続される可能性が高く、国・県制度との併用がポイントです。対象となるのは太陽光発電システムやスマートエネルギー設備などで、導入費用の一部が予算の範囲内で補助されます。
申請期間:2026年4月1日~2027年3月15日
※受付は先着順とし、予算に達した時点で終了となります。
国や県の補助制度と併用できる場合もあり、効率的に利用することで初期費用を大幅に抑えることが可能です。申請方法や締切については市役所の環境保全課に確認が必要です。
綾瀬市個人住宅用再エネ・省エネ設備等導入費補助金(2026年度)
座間市|子育て世帯リフォーム/耐震・ブロック塀撤去
座間市の子育て世帯向けリフォーム補助(座間市子育て世帯等住宅リフォーム補助制度)は、工事費税抜き30万円以上に対してその半額、最大30万円が助成される制度です。募集は年1回・抽選制で、申請受付期間が短いため、募集開始時期の確認と早めの申請準備が非常に重要です。なお、過去に同補助を受けた世帯は応募不可、施工は市内業者に限られます。
募集期間:2026年8月26日(水曜日)~9月8日(火曜日) ※募集件数15件程度。
申し込み多数の場合は9月29日(火曜日)に公開抽選。
なお、子育て世帯以外の方も利用できる「住宅リフォーム補助制度」(工事費税抜き10万円以上のリフォームに対して定額5万円を助成)もあり、こちらは年2回募集されています。
第一回目:2026年5月15日(金曜日)~5月29日(金曜日)終了しました。
第二回目:2026年8月26日(水曜日)~9月8日(火曜日)
※第二回目は、子育て世帯等住宅リフォームと併せての申請はできません。
詳細については、座間市公式サイトで最新情報をご確認ください。
座間市|子育てリフォーム補助制度
座間市|耐震診断および耐震改修工事補助制度
座間市|危険ブロック塀など撤去補助制度
※本制度は「無料耐震相談→耐震診断→改修計画書作成→耐震改修工事」と段階的に進める必要があり、各段階の補助は単独では利用できません。手順や最新の受付状況については、必ず座間市都市整備課に直接ご確認ください。
横浜市(瀬谷区)|既存住宅断熱改修補助制度/住環境整備費助成
横浜市では、2026年4月1日より、市内の戸建て既存住宅に対し、1棟全体又は一部のエリア(居室と浴室脱衣室を含む連続したエリア)において、最高レベルの断熱性能を備えた省エネ住宅への改修に要する費用の一部を補助する制度を開始しました。
「省エネ性能のより高い住宅」の普及及び空家の流通の促進を図るとともに、市内への転入や定住の促進を目的として、子育て世代をはじめ、全世帯を対象としています。
補助額は、対象世帯によって異なります。
・子育て世代の住替え:最大150万円
・その他の定住:最大120万円
※本制度は「1棟全体か一部エリアか」「断熱等級6・7いずれの水準を満たすか」「子育て世代の年齢・所有権移転登記の時期」などにより適用条件や補助額が細かく異なる複雑な制度です。本記事の内容は概要であり、詳細は必ず横浜市公式サイトの最新情報でご確認ください。
申請は「よこはま健康・省エネ住宅登録事業者」を通じて行う必要があり、個人が直接申請することはできません。
さらに「住環境整備費助成」もあり、高齢者や障害のある方の住宅改造に対して最大120万円が助成されます。こちらは介護保険制度との併用可否を確認したうえで利用するのが安心です。
横浜市|既存住宅断熱改修補助制度(旧:脱炭素リノベ住宅推進補助)
横浜市|住環境整備費助成
海老名市|住宅改修支援/断熱改修促進
海老名市では、住宅改修支援事業と断熱改修促進事業の2つの制度が用意されています。住宅改修支援事業は、工事費の20%が助成され、上限は20万円、多世代同居の場合は30万円です。先着順制度が多く、募集開始直後の動き出しが結果を左右します。
申請期間:2026年7月1日~2027年2月15日
※第1・第3火曜日、土曜日、日曜日、祝日は海老名商工会議所が休みのため、受付できません。
※予算(約200件)に達した場合、上記の期間内であっても受付は終了します。
断熱改修促進事業では、開口部の断熱、つまり窓を2カ所以上改修することが必須条件とされています。省エネ基準相当の改修では20万円、ZEH水準の性能を満たす改修では50万円が上限となります。申請枠には限りがあり、早期終了の可能性が高いため注意が必要です。
海老名市|住宅改修支援事業 残り枠は原則週1回の更新が予定されています。
海老名市|住宅断熱改修促進事業
申請時期と注意すべきポイント

補助金は「申請すれば必ずもらえる制度」ではありません。
制度理解とスケジュール管理が成功のカギです。
- 原則「着工前に申請」が必要な制度が多いため、早めの見積もり取得が重要。
- 必要書類(本人確認書類、工事前後の写真など)は事前に確認・準備する。
- 補助金は審査制のため、必ず受け取れるとは限らない。
- 申請期間内でも予算が上限に達すれば終了になる制度が多い。
- 書類不備は不採択の原因になる
補助金を受けるには「工事の着工前に申請すること」が原則です。契約を急いでしまい、申請を忘れると対象外になってしまうので注意が必要です。また、制度ごとに必要書類や条件が細かく定められており、不備があると審査に時間がかかる、あるいは不採択になることもあります。さらに、人気の制度は予算に達し次第終了してしまうため、なるべく早めの見積もりと申請準備が欠かせません。しっかりと事前にスケジュールを確認しておきましょう。
また国と自治体、それぞれ申請期間が違うことにも注意が必要です。一般的に、国のリフォーム補助金は3月下旬から12月末ごろまでが申請期間となっています。一方で、自治体の制度は4月初旬から翌年1月、または3月末までを期限とするケースが多いです。
ただし、どちらも予算が上限に達すると終了してしまうため、気になる制度がある場合は、公式ウェブサイトで最新の申請期間をチェックしましょう。
補助金は申請すれば自動的にもらえると思いがちですが、実際にはそうではありません。すべての申請は審査を経て、条件を満たしているかどうかが判断されます。そのため、期限内であっても予算超過や条件不足により不採択になる可能性もあります。制度の詳細をしっかり把握したうえで、確実に進めていく必要があります。
補助金の振込時期と資金計画
「補助金はいつ入金されるの?」という疑問を持つ方は少なくありません。基本的に、リフォーム補助金が振り込まれるのは、工事完了後からおおよそ2〜4か月後が目安とされています。
大切なのは、補助金はあくまで後払いだということ。リフォーム費用の支払いを終えたうえで、申請書類が受理・審査され、交付決定が下りたあとに振り込まれます。申請してすぐにお金がもらえるわけではないので、一時的な自己資金の確保が必要になるため、資金計画は事前に立てておきましょう。
補助金の手続きには時間がかかることを踏まえ、あらかじめスケジュールに余裕をもって進めておくことが大切です。
まとめ:2026年度も補助金を味方につけた住まいづくりを
補助金は「知っているかどうか」で差がつく制度です。
2026年度にリフォーム・リノベーションを検討している方は、早めに情報収集し、補助金に詳しい業者へ相談することをおすすめします。
補助金を活用したリフォームは、暮らしの質を向上させ生活の満足度が上がります。さらに将来的な光熱費の削減を実現され、物件の資産価値アップにもつながり、売却する際も買い手に好印象を与えるという大きなメリットがあります。
これからリフォームやリノベーションを検討している方におすすめしたい行動は、以下の3つです。
- 対象となる補助金制度を早めに確認すること(国・県・市区町村の公式情報をチェック)。
- 工事内容と自己資金を整理した上で、複数のリフォーム会社に相見積もりを依頼すること。
- 補助金制度に詳しい業者に相談し、申請まで含めてサポートしてもらうこと。
※自治体の補助金を使う際は、物件と同市の業者に依頼すること
スタイリッシュホームでは、補助金を活用したリフォーム計画から、将来の売却・住み替え相談まで一貫してサポートしています。ぜひお気軽にご相談ください。
※本記事に掲載している補助金情報は、2026年7月17日更新時点での内容です。各制度は年度ごとに要件・補助額・申請期間が変更される場合があり、予算上限に達した時点で受付終了となるケースも多くあります。必ず最新の公式情報をご確認のうえ、早めにご相談・ご準備されることをおすすめします。